コラム

ダナンでワーケーションはあり?
コワーキング事情と物価をチェック

最終更新:2026年10月24日 · 海外メディアと現地情報をもとに整理 · 約5分で読めます

※2026年10月時点で確認できた情報です。料金・施設の状況は変更される場合があります。

ダナンのビーチと高層ビル群 海沿いに都市機能がコンパクトにまとまっているのがダナンの特徴

バリ島やチェンマイでのワーケーションが定番になった今、次の候補地として名前が挙がり始めているのがダナンです。観光地としてだけでなく、「ここで数週間〜数ヶ月働けるか」という視点で調べてみました。

気候 年間を通して温暖 月平均はおよそ21〜30℃、乾季(2〜8月ごろ)と雨季(9〜1月ごろ)
通信環境 高速な光回線が普及 コワーキングスペースはほぼ安定接続
立地の良さ 空港から15分圏内に宿泊施設 都市機能がコンパクトにまとまる
評判 「アジアの穴場」と紹介され始める 海外の遊牧民向けメディアで言及

この記事の要点

なぜ今ダナンが注目されているのか

海外のリモートワーカー向けメディアでは、ダナンを「バリ島の喧騒、バンコクの大気汚染、ホーチミンの渋滞、チェンマイの曇り空に疲れた人たちが静かに移り住んでいる街」として紹介する記事も出てきています。話題性だけで語られる他の都市とは違い、実際に長期滞在している人からの評判が中心になっているのが特徴です。

理由として挙げられるのは、世界水準のインフラが整っているのにまだ知名度がそこまで高くないという「ちょうどよさ」、一年を通して温暖な気候、空気のきれいさ、そして安定したインターネット回線です。

コワーキングスペースの選択肢

市街地にはすでに複数のコワーキングスペースがあります。

いずれも2026年10月時点でコワーキング情報サイトに掲載がありますが、営業時間・料金・営業状況は変わることがあるため、利用前に各施設の公式サイトや地図アプリで確認してください。

フルリモートで働く海外のソフトウェア企業OpenCraftは、チームが集まる「コワーキングウィーク」の 2026年の開催地にダナンを選び、5月23〜29日の日程で準備を進めていました。ビーチが近く、食事が安く、文化的な観光地へのアクセスもよく、空港から15分圏内に宿が見つかる点が開催地選定の理由として挙げられています。

ネットの速さ

仕事をするなら、いちばん気になるのは回線です。Ooklaの「Speedtest Global Index」の2026年7月の数字を伝えた現地の報道では、ベトナム全体の速度の中央値は次のとおりでした。

回線下りの速度(中央値)世界の順位
固定回線(光回線など)307.11Mbps7位
モバイル回線205.58Mbps10位

これは国全体の数字で、ダナンの特定の場所の速さではありません。実際の速さは、建物やWi-Fiの機器、混み具合で変わります。オンライン会議が多い人は、宿やコワーキングスペースを決める前に、レビューで回線の評判を見ておくか、eSIMやモバイル回線を予備として用意しておくと安心です。eSIMはWi-Fi・eSIMの記事で比べています。

物価感はどれくらい?

生活コストの安さも、ワーケーション先として名前が挙がる理由の一つです。参考までに、ベトナムの法定の最低賃金(2026年1月1日施行の政令293/2025/NĐ-CP)は、最も高い第1地域で月額531万ドン(約3万3,000円)、ダナン中心部のハイチャウなどが含まれる第2地域で月額473万ドンです(1円=約164ドンで換算すると、それぞれ約3万2,000円、約2万9,000円)。あくまで現地の賃金水準の話ですが、外食費や生活費の感覚をつかむ目安にはなります。

参考:日々の食費や移動費の具体的な感覚は、サイト内の「1日3,000円で過ごせるか」の記事や Grabの運賃相場の記事もあわせてご覧ください。

滞在期間とビザの考え方

日本国籍の人は、入国から45日以内の滞在ならビザなしで入国できます(2025年3月15日〜2028年3月14日の措置)。 45日を超える場合は、最長90日の電子ビザなどを事前に取得する必要があります。短期のワーケーションであれば、まずはこの短期滞在の枠組みで様子を見るのが現実的です。ただし、現地の会社に雇われて働く場合は労働許可が必要になるなど、滞在中の働き方によって必要な手続きが変わる点には注意してください。数ヶ月単位の長期滞在を検討する場合は、ビザの種類や更新方法について事前にしっかり調べておく必要があります。現地の状況や制度は変更されることもあるため、最新情報は日本国内のベトナム大使館・領事館や、信頼できる現地の行政書士などに確認することをおすすめします。

アパートなどに長く泊まるときの「滞在の届け出」

ベトナムでは、外国人が泊まる場所の持ち主や管理者が、その外国人の滞在を警察に届け出ることになっています。根拠は「外国人の出入国・通過・居住に関する法律」の第33条です。旅行サイトの解説では、届け出は原則として着いてから12時間以内です。

ホテルに泊まるなら、ホテルがこの手続きをしてくれるので、旅行者が自分で何かをする必要はふつうありません。チェックインのときにパスポートを預けたり、コピーを取られたりするのはこのためです。

一方、ワーケーションで月単位のアパートや民泊を借りる場合は、持ち主が届け出をしてくれるかを、契約の前に確認しておくと安心です。届け出に使うので、パスポートとビザ(または入国スタンプ)のページを見せるように言われることがあります。

向いている人・向いていない人

向いていそうな人:静かな環境で集中して作業したい人、ビーチと都市機能の両方が欲しい人、東南アジアの中でも治安の良さを重視する人。

向いていなさそうな人:夜遅くまで賑やかなナイトライフを求める人、公共交通機関だけで移動を完結させたい人(バイクやGrabでの移動が前提になる街です)。

※円の金額は、1円=163ドン(2026年10月)で計算した目安です。

よくある質問

ダナンでワーケーションはできますか?

できます。複数のコワーキングスペースがあり、光回線の通信環境も整っています。バリ島やチェンマイに疲れたベテランのリモートワーカーが次に注目する街として、海外メディアでも紹介され始めています。

ダナンのコワーキングスペースにはどんな選択肢がありますか?

市街地には複数の選択肢があります。市中心部ハイチャウのチャンフー通りにあるDNC(Danang Coworking Space)は、個室と多数の自由席を備えた大型スペースとして紹介されています。ほかにコリビング一体型のENOUVO SPACE、Regusのようなグローバル系オフィスブランドの拠点もあります。営業状況や料金は変わることがあるため、利用前に公式情報で確認してください。

なぜワーケーション先としてダナンが注目されているのですか?

世界水準のインフラが整っているのにまだ知名度がそこまで高くない「ちょうどよさ」、一年を通して温暖な気候、空気のきれいさ、安定したインターネット回線が理由として挙げられています。バリ島やバンコクなど他の人気都市の「疲れ」から移り住む長期滞在者の存在も特徴です。

ダナンでワーケーションする場合、インターネット環境は安定していますか?

比較的安定しているとされています。コワーキングスペースはもちろん、カフェやホテルでもWi-Fiが整っている場所が多く、長期滞在しているリモートワーカーからの評判も良好なようです。念のため、eSIMなどモバイル回線もバックアップとして用意しておくと安心です。

参考にした情報

  1. ABNewswire「Da Nang is Asia's Best-Kept Secret for Digital Nomads in 2026」 — ダナンが注目される理由について
  2. Freaking Nomads「Da Nang」 — コワーキングスペースの所在地、通信環境・生活コストの概況(2026年10月10日確認)
  3. OpenCraft Forum「Coworking Week 2026 - Da Nang, Vietnam」 — 開催地・日程・選定理由について(2026年10月10日確認)
  4. Thư Viện Pháp Luật「Phường Hải Châu TP Đà Nẵng thuộc vùng mấy từ 2026?」(政令293/2025/NĐ-CPの解説) — 2026年の地域別最低賃金(第1地域531万ドン、第2地域473万ドン)、ハイチャウは第2地域(2026年10月10日確認)
  5. 駐日ベトナム大使館「日本国民に対するビザ免除」(政府決議44/NQ-CP) — 45日以内のビザ免除、2025年3月15日〜2028年3月14日(2026年10月10日確認)
  6. 大阪産業局(obda.or.jp)「ベトナム マンスリーレポート 2023年9月」 — 電子ビザの有効期間が2023年8月15日から最長90日に(2026年10月10日確認)
  7. Vietnam News「Việt Nam enters global top 10 for mobile and fixed broadband speeds」(2026年9月4日) — Speedtest Global Index 2026年7月の固定回線・モバイル回線の速度と順位(2026年10月15日確認)
  8. Vietnambooking「Thủ tục đăng ký tạm trú cho người nước ngoài」(2023年2月27日) — 出入国法第33条にもとづく滞在の届け出、届け出る人、12時間以内という期限(2026年10月15日確認)