治安

日本の常識は通用しない。
ベトナム・ダナンの意外な違反・罰金リスト

最終更新:2026年10月23日 · 悪気なくやってしまいがちなことをまとめました · 約4分で読めます

※2026年10月時点の情報です。法規制は変更される場合があるため、渡航前に最新情報をご確認ください。

昼のドラゴン橋 「これくらい大丈夫だろう」が一番危ない

日本での「よくあること」が、ベトナムでは普通に違反・罰金の対象になっていることがあります。しかも知らなかったでは済まされないものも多いです。今回は特に見落としやすいものを、調べた範囲でまとめます。

加熱式タバコ 最大500万ドン 約3万円(使用の罰金) · 持ち込みはさらに重い処分の可能性
バイク二人乗り ヘルメットなしで罰金 同乗者も40万〜60万ドン(約2,450〜3,680円) · 無免許運転も対象
パスポート不携帯 最大50万ドン 約3,000円 · 提示を拒むと最大200万ドン
無許可ドローン 最大900万ドン(約5万5,000円、空撮) 約5万4,000円 · 機体没収の可能性も
喫煙・ポイ捨て 罰金の対象 禁煙場所での喫煙は20万〜50万ドン(約1,230〜3,070円)
偽ブランド品 買わないのが無難 日本の税関でも輸入禁止の扱い

この記事の要点

IQOSなどの加熱式タバコが全面禁止

これが一番驚いた人が多いはずです。2025年1月1日施行の国会決議第173/2024/QH15号により、電子タバコ・加熱式タバコ(IQOS、glo、Ploomなど)の製造・販売・輸入・保管・輸送・使用がベトナムで全面的に禁止されています。

日本ではもう当たり前になっているIQOSですが、ベトナムでは使っていなくても、カバンに入れて持ち込むだけで罰金の対象になる可能性があります。2026年5月15日施行の政令第90/2026/NĐ-CP号で、使用者への罰金は300万〜500万ドン(約1万8,000〜3万円)と定められ、機器は廃棄の対象です。在ベトナム日本国大使館は、海外からの持ち込みは使用よりも重い処分の対象になりうるとしています。

対策:出発前に、スーツケースやポケットからIQOSなどのデバイスを完全に抜いておくこと。「使わないから大丈夫」ではなく、持っているだけでアウトになる可能性がある点に注意してください。

バイクの二人乗り

ベトナムといえばバイク移動、というイメージがあるかもしれません。二人乗り自体は違反ではありませんが、後ろに乗る人もヘルメットの着用が義務で、未着用だと同乗者本人に40万〜60万ドン(約2,400〜3,600円)、乗せた運転者にも同額の罰金があります(政令第168/2024/NĐ-CP号)。運転者が無免許の場合も取り締まりの対象です。

「タクシー代わりに、現地の友人のバイクに乗せてもらう」というのは、旅行者にとってつい気軽にやってしまいがちですが、安全面でのリスクも大きいため、避けるのが無難です。移動はGrabの車(Grab Car)を使えば、この手のトラブルとはほぼ無縁です。筆者自身も、パートナーの運転するバイクの後ろに乗せてもらうことがありますが、その場合もヘルメットの着用は欠かせないと考えています。詳しくは Grabの記事にまとめています。

パスポート不携帯

ベトナムでは、外国人がパスポートを携帯せずに出歩くと、行政処分の対象になります。 2025年12月15日施行の政令第282/2025/NĐ-CP号では、警告または30万〜50万ドン(約1,800〜3,000円)の罰金で、係官に求められてパスポートを提示しない場合は50万〜200万ドン(約3,000〜1万2,000円)です。ホテルに置きっぱなしで身軽に出かけたくなる気持ちは分かりますが、原本を常に携帯しておくのが一番の対策です。

ドローンでの無許可撮影

ドラゴン橋やビーチの景色をドローンで撮りたくなる人もいると思いますが、ベトナムでドローンを飛ばすには、原則として国防省の飛行許可が必要です。2025年11月5日施行の政令第288/2025/NĐ-CP号では、 250g未満の娯楽用ドローンを飛行禁止・制限区域の外で飛ばす場合だけ許可が免除されますが、その場合も地元の軍と警察への通知が必要です。政府機関や軍事施設、空港周辺は飛行禁止区域です。

罰金は、許可なしの飛行で200万〜300万ドン(約1万2,000〜1万8,000円)、無許可の空撮で800万〜900万ドン (約4万8,000〜5万4,000円)とされ、機体が没収されることもあります(政令第282/2025/NĐ-CP号)。ダナンでも2026年3月、ヴォー・グエン・ザップ通りの海沿いで、飛行許可を示せなかった外国人旅行者のドローンが押収されたと報じられています。「ちょっとだけ」のつもりでも、無許可のドローン撮影はリスクが大きいので、持参する場合は国防省が公開している飛行禁止・制限区域の地図(cambay.mod.gov.vn)で事前に確認しておくべきです。

公共の場での喫煙・ポイ捨て

観光地や市街地での喫煙・ポイ捨ては、罰金の対象になることがあります。禁煙と定められた場所での喫煙は、政令第90/2026/NĐ-CP号で20万〜50万ドン(約1,200〜3,000円)の罰金です。日本でも同じような条例がある地域はありますが、「海外だから多少は大目に見てもらえるだろう」という感覚は通用しないと考えておいた方が安全です。

偽ブランド品の購入・持ち帰り

市場などで見かける精巧な偽ブランド品、お土産感覚で買いたくなることもあると思いますが、ベトナムでも偽物の販売は取り締まりの対象です。日本の関税法でも、偽ブランド品などの知的財産侵害物品は「輸入してはならない貨物」とされていて、帰国時の税関で問題になることがあります。「安いから」で手を出さない方が無難です。

まとめると:どれも「知らなかった」で済まされるものではありません。特に加熱式タバコの規制は、日本人にとって一番見落としやすいポイントだと思います。渡航前にもう一度、カバンの中身を確認してみてください。

※円の金額は、1円=163ドン(2026年10月)で計算した目安です。

よくある質問

IQOSなどの加熱式タバコをベトナムに持ち込んでも大丈夫ですか?

持ち込めません。2025年1月1日施行の国会決議第173/2024/QH15号により、電子タバコ・加熱式タバコ(IQOS、glo、Ploomなど)の製造・販売・輸入・保管・輸送・使用がベトナムで全面的に禁止されています。使用していなくても、カバンに入れて持ち込むだけで罰金の対象になる可能性があります。使用の罰金は2026年5月15日施行の政令第90/2026/NĐ-CP号で300万〜500万ドン(約1万8,000〜3万円)と定められ、機器は廃棄の対象です。持ち込みは使用より重い処分の対象になりうるとされています。出発前に必ずスーツケースやポケットから抜いておいてください。

ベトナムでバイクの二人乗りは違法ですか?

後ろに乗ること自体は違反ではありません。ただし同乗者もヘルメットの着用が義務で、未着用だと同乗者本人に40万〜60万ドン(約2,400〜3,600円)、乗せた運転者にも同額の罰金があります(政令第168/2024/NĐ-CP号)。運転者が無免許の場合も取り締まりの対象です。安全面でもリスクが高いため、観光客はGrabの車を使うのが無難です。

参考にした情報

  1. 在ベトナム日本国大使館「電子たばこ及び加熱式たばこ等の使用禁止について」 — 2025年1月1日からの禁止、持ち込みの扱いについて(2024年12月25日掲載、2026年10月10日確認)
  2. カントー市 法令普及ポータル「政令第90/2026/NĐ-CP号による喫煙・電子たばこ等の違反の処分」 — 電子たばこ・加熱式たばこ使用の罰金、禁煙場所での喫煙の罰金について(2026年10月10日確認)
  3. LuatVietnam「2026年5月15日から電子たばこの使用は最大500万ドンの罰金」 — 政令第90/2026/NĐ-CP号の施行日について(2026年10月10日確認)
  4. PRONEXUS「ベトナム新政令、滞在中に避けたい『うっかり違反』」 — 政令第282/2025/NĐ-CP号によるパスポート不携帯の罰則について(2025年12月16日、2026年10月10日確認)
  5. Pháp Luật TP.HCM「客がヘルメットをかぶらないと客も運転者も罰金(政令168号)」 — 同乗者のヘルメット未着用の罰金について(2026年10月10日確認)
  6. LuatVietnam「2025年11月5日からのドローン飛行許可の権限」 — 政令第288/2025/NĐ-CP号、250g未満の免除について(2026年10月10日確認)
  7. VOV「ドローンの違反飛行は最大4,000万ドンの罰金、機体没収も」 — 政令第282/2025/NĐ-CP号によるドローンの罰金額(2026年6月23日、2026年10月10日確認)
  8. Báo Văn hóa「ダナンの海沿いで外国人旅行者の無許可ドローンを発見」 — ダナンでの押収事例(2026年3月16日)
  9. 「ベトナムでのドローン撮影は許可が必要? 人民防空法と規制を解説」 — 飛行禁止・制限区域と区域地図について(2025年9月25日)
  10. 税関「知的財産侵害物品の輸入規制(カスタムスアンサー2002)」 — 偽ブランド品の輸入規制について(2026年10月10日確認)