グルメ

ベトナムの伝統料理・郷土料理ガイド
フォー・バインセオ・ムーンケーキまで

最終更新:2026年9月 · ダナンで実際に食べたものから · 約6分で読めます

※価格・提供状況は時期や店舗によって変わります。

ベトナムのローカルな屋台料理 全国区の定番から、ダナンでしか出会えない郷土の味まで

「ベトナム料理」とひとことで言っても、実際は地域ごとに全く違う顔を持っています。 北部で生まれたフォー、中部ダナン周辺の郷土麺ミークアン、 中秋節に欠かせないムーンケーキまで。今回はダナン旅行の視点から、 知っておくと食事がもっと面白くなる伝統料理・郷土料理をまとめました。

フォー(Phở) 北部発・全国区 牛肉/鶏肉の米麺スープ。どこでも食べられる定番
バインセオ(Bánh xèo) 中部が名産地 ベトナム風お好み焼き。ダナンは特に有名な産地
ミークアン(Mì Quảng) ダナン近郊の郷土麺 クアンナム省発祥。汁少なめの太麺
バインミー(Bánh mì) フランス統治の名残 バゲットサンド。屋台価格で数十円〜
カオラウ(Cao lầu) ホイアン限定の名物麺 井戸水で作る麺が本来の特徴とされる
ムーンケーキ 中秋節の伝統菓子 塩漬け卵黄入りが定番。9〜10月ごろが最盛期

フォー(Phở) — 全国どこでも食べられる代表料理

海外でも「ベトナム料理」として最も知られているのがフォー(Phở)です。 もともとは北部ハノイ発祥とされる料理ですが、今ではベトナム全土、 さらに世界中で食べられる定番中の定番になっています。

薄く細い米麺に、牛骨や鶏ガラでじっくり取ったスープを合わせるのが基本形。 具材によってPhở bò(牛肉フォー)Phở gà(鶏肉フォー)に 分かれ、パクチー・バジル・ライムなどの薬味を自分で加えながら味を調整していくのが ベトナム流の食べ方です。

パクチーが苦手なら:注文時に「không rau(コン ザウ)」 (=薬味なしで)と伝えると、薬味を別皿で出してくれる店が多いです。最初から乗っている 店でも、薬味だけ取り除くのは簡単なのでそこまで心配しなくて大丈夫です。

バインセオ(Bánh xèo) — ダナンが名産地のお好み焼き

米粉とココナッツミルクの生地を薄く鉄板で焼き、中にエビ・豚肉・もやしを挟んだ ベトナム風お好み焼き。名前の「Xèo」は生地を鉄板に流し込むときの 「ジュワッ」という音から来ていると言われています。

バインセオは中部ベトナム、特にダナン〜ホイアン周辺が名産地として 知られています。サラダ菜やハーブでくるりと包み、甘辛いタレ(ヌクチャム)につけて 食べるのが定番の食べ方です。

ダナンのバインセオ専門店の様子
ダナンではバインセオ専門店が普通に存在するほどメジャーな存在

実際に食べに行ったお店の詳しいレポートは、グルメ記事の「Bánh Xèo Bà Tuyết」の 紹介でまとめています。あわせて読みたい欄からどうぞ。

ミークアン(Mì Quảng) — ダナン旅行なら外せない郷土麺

日本ではまだあまり知られていませんが、ダナン近郊のクアンナム(Quảng Nam)省が 発祥の郷土麺がミークアン(Mì Quảng)です。フォーと違い、 麺は太めでやや黄色みがかっており、スープはひたひたに満たすのではなく 「かける」程度の汁少なめで提供されるのが最大の特徴です。

ピーナッツやライスクラッカー(バインダー)を乗せて、混ぜながら食べるのがローカルな 作法。エビ・豚肉・鶏肉など具材のバリエーションも豊富で、店によって個性が出やすい 料理です。

フォーとの違いに注意:見た目が似ているため観光客が混同しやすいですが、 ミークアンは基本的にダナン・ホイアン周辺のローカルな食堂でしか出会えない 郷土色の強い料理です。せっかくの中部旅行なら、フォーよりまずミークアンを試す価値があります。

評価データで比較したおすすめ店は、専用記事「ダナンのミークアンおすすめ8選」に まとめています。

バインミー(Bánh mì) — フランス統治の名残が生んだサンドイッチ

サクサクのバゲットに、パテ・ハム・なます・パクチーなどを挟んだ バインミー(Bánh mì)。フランス統治時代に伝わったバゲット文化が、 ベトナム独自の具材と組み合わさって生まれた料理です。

屋台価格なら1本数十円〜という安さも魅力で、朝食や小腹満たしにちょうどいい サイズ感。具材の組み合わせは店によって様々で、ダナンだけでも個性の異なる 名店が点在しています。

評価・口コミ件数で比較したおすすめ8軒は、専用記事「ダナンのバインミーおすすめ8選」で 詳しく紹介しています。

カオラウ(Cao lầu) — ホイアンでしか本物に出会えない麺

ダナンから足を延ばした先のホイアンの名物麺カオラウ (Cao lầu)です。太めでコシのある麺に、薄切りの豚肉、揚げワンタンの皮、 もやし、ハーブを乗せ、少量のタレで和えるように食べます。

地元では「ホイアンの井戸水で作った麺でなければ本物のカオラウにならない」と 言われることがあり、それだけ土地に根付いた料理という位置づけです。 ダナン中心部よりも、ホイアン旧市街の食堂で味わうのが正統派とされています。

ホイアンに行く予定があるなら:カオラウはダナン市内ではあまり 見かけません。ホイアン日帰り旅行の記事で、街歩きと合わせた食べ方も紹介しているので 参考にしてください。

ムーンケーキ(Bánh Trung Thu) — 中秋節の伝統菓子

日本の月餅にあたるムーンケーキ(Bánh Trung Thu)は、 旧暦8月15日ごろの中秋節(Trung Thu)に食べる伝統菓子です。 毎年9〜10月ごろになると、スーパーやパン屋に特設のムーンケーキコーナーが 設置されるほど、ベトナムでは季節の風物詩になっています。

定番の餡はハスの実あん・緑豆あんで、中には塩漬けの卵黄 (鹹蛋黄)を1〜2個丸ごと包み込むのが大きな特徴。塩気のある卵黄と 甘い餡のコントラストが、日本の月餅とはひと味違う食感を生んでいます。

パッケージも贈答用として豪華に作られていることが多く、この時期にベトナムを 訪れるなら、街の雰囲気ごと楽しめる食べ物のひとつです。

お土産にする場合:卵黄入りは冷蔵保存が必要で賞味期限も短めです。 持ち帰る場合は、卵黄なしタイプや個包装のものを選ぶと扱いやすくなります。

参考にした情報

  1. 実際にダナン・ホイアン市内の食堂・屋台で食べた経験にもとづく記載
  2. 各料理の発祥地・地域性については、現地の食堂スタッフへの聞き取りおよび公開情報を参照