なぜベトナムで英語留学なのか
理由は大きく3つあります。
これが最大の理由です。円安が進んだ今、アメリカやオーストラリアへの留学は 以前と同じ内容でも負担が大きく増えました。一方ベトナムは物価が安く、 滞在費と食費を大きく圧縮できます。学生にとって、この差は決定的です。
「ベトナムだと英語が身につかないのでは」と思われがちですが、実際は逆でした。 欧米出身の講師が授業を担当し、学生もアジアやヨーロッパなど各国から集まります。 共通言語が英語しかない状況になるので、話さざるを得ません。
FPT大学は近年、日本の多くの大学と協定を結んでいます。 大学のプログラムとして参加できれば、単位認定を受けられる場合もあり、 個人で手配するより手続きの負担が小さくなります。
FPT大学ってどんな大学?
FPT大学は、ベトナム最大級のIT企業グループであるFPTコーポレーションが設立した私立大学です。 ハノイ、ダナン、ホーチミンなどにキャンパスを持ち、4キャンパス合計で約12,000名の学部生と、 20か国から集まった約1,000名の留学生が学んでいます。
ダナンキャンパスは、市の中心部から車で約20分の場所にあります。 IT企業が母体ということもあり、施設は新しく整っています。
出典:北海道情報大学「FPT大学」、明治大学「ベトナム海外キャリア実習(ダナン)」
授業はどんな感じ?
プログラムによって違いますが、おおむね午前と午後に分かれた構成が一般的です。 午前はプレゼンテーションなどのアウトプット中心、午後は文化交流やアクティビティを通じて英語を使う、という流れになります。
印象的だったのは、日本の大学の英語授業と比べて自分の意見を言う機会が圧倒的に多いことです。 文法を学ぶというより、とにかく話して伝える訓練でした。夕方にEnglish Clubのような交流の時間が設けられることもあります。
難易度は、プログラムにもよりますが、大学1年生レベルの英語で参加できる内容が多いようです。 「英語が得意になってから行く」のではなく、「話せるようになるために行く」場所だと考えていいと思います。
授業構成の参考:電気通信大学「FPT大学 留学体験談」、信州大学「English Training Program in ダナン」
費用はどれくらい?
大学やプログラムによって幅がありますが、公開されている例を挙げます。
| 項目 | 目安 | 備考 |
|---|---|---|
| プログラム費(10日間の例) | 約600米ドル | 参加費・空港送迎・宿泊・アクティビティ込み |
| 往復航空券 | 各自手配 | 経由便なら費用を抑えられる |
| 食費 | 1日1,500〜3,000円程度 | 屋台中心ならさらに安い |
| 海外旅行保険 | 別途必要 | 大学指定の場合もある |
関西大学が案内した10日間のサマープログラムでは、プログラム費が600米ドル(約91,500円)で、 参加費・空港ピックアップ・宿泊費・アクティビティ費用が含まれていました。 往復航空券や食費、海外旅行保険は自己負担という形です。
出典:関西大学「FPT大学(ベトナム)Summerプログラム」
同じ期間の欧米留学と比べると、滞在中の生活費が段違いに安いのが実感です。 現地では屋台なら1食500円前後、配車アプリでの移動も1回数百円。 「お金を気にして行動を我慢する」場面がほとんどありませんでした。
ホームステイと現地での暮らし
滞在方法は寮とホームステイがあり、プログラムによって異なります。 寮の場合、ベトナム人学生や他国からの留学生とルームメイトになることが多く、 生活そのものが英語を使う時間になります。
自分にとって大きかったのは、授業よりも授業外の時間でした。 一緒にご飯を食べに行く、街に出かける、そういう場面で使う英語のほうが、 教室で学ぶものよりずっと記憶に残ります。
現地の人の温かさも印象的でした。スタッフや学生が食事に誘ってくれることも多く、 「留学生としてお客様扱いされる」というより、普通に仲間として接してもらえた感覚があります。 その後も一人で何度もダナンに戻ってくることになったのは、この経験が大きいです。
正直なデメリット
良いことばかり書いても信用できないと思うので、気になった点も挙げておきます。
ネイティブ環境ではない:講師は欧米出身でも、街を歩けばベトナム語です。英語漬けの度合いは欧米留学に劣ります
日本人が集まりやすい:同じ大学から複数人で参加すると、つい日本語で話してしまいます。意識的に離れる必要があります
イベントが多いことがある:交流行事が詰まっていて、自習の時間が思ったより取れないという声もあります
プログラムが短い:数週間の短期では、英語力の劇的な向上は期待しすぎないほうがいいです
気候が厳しい:夏の日中はかなり暑く、体力を消耗します
どんな人に向いているか
正直に言うと、「TOEICを一気に伸ばしたい」という目的なら、短期のダナン留学は最適解ではありません。 向いているのは、次のような人だと思います。
- 費用を抑えて海外経験を積みたい学生:これが一番の理由になります
- 長期留学の前に「お試し」をしたい人:いきなり1年の留学は不安、という場合のクッションとして機能します
- 英語を話すことへの心理的な壁を壊したい人:完璧じゃなくても伝えようとする姿勢が身につきます
- 成長中のアジアを自分の目で見たい人:ダナンは今まさに変化している最中の街です