横浜と湘南が同じ場所にある街
ダナンを説明するとき、自分はいつも「横浜と湘南が同じ場所にあるような街」と言っています。 ハン川沿いには近代的な高層ビルやおしゃれなカフェが並び、都会的な雰囲気がある一方で、 車で15分も走ればミーケービーチのような開放的な海が広がっている。都市の利便性とリゾートの解放感が、 同じ街の中に共存しているのがダナンの一番の特徴だと感じています。
データで見るダナンの伸びしろ
感覚だけでなく、実際の数字で見てもダナンの成長路線は明確です。
ダナン市は2026年から2030年の計画で年平均11%以上のGRDP成長率を目標に掲げており、 2030年までにGRDPが72兆ドンを超え、1人当たりGDPは8,500ドルに達すると見込まれています。 観光面でも2030年に年間観光客3000万人を目指し、観光・物流・金融が一体となった都市への転換を掲げています。
世界的ホテルチェーンの参入ラッシュ
この数年、ダナンの海沿いには見慣れないロゴのホテルが増えました。実際にマリオットやアコー、インターコンチネンタルホテルズグループといった世界的なチェーンの参入が相次いでいます。 これは「そこに投資する価値がある」と、世界のホテル業界が判断しているということでもあります。
日本とダナンの関係
ダナンの成長に、実は日本企業が深く関わっています。 ダナン市には90を超える日系企業・駐在員事務所が進出しており、投資総額は市の外資総額の約30%を占めています。 フォスター電機、マブチモーター、住友、丸紅といった企業が現地に根を下ろし、数万人の雇用を生み出してきました。
都市間の交流も進んでいて、堺市は2019年にダナン市と友好都市提携を結んでいます。 観光客誘致や人材交流の覚書を結ぶ日本の自治体も増えており、 「知る人ぞ知る街」から「公式に手を組む相手」へと関係が変わりつつあるのが今のダナンです。
今、ダナンでピックルボールが熱い
これは執筆時点でのタイムリーな話題です。2026年8月30日から9月6日、ダナンでピックルボールのワールドカップが開催されます。 81の国と地域から5,000人以上の選手が参加する、アジア初開催の国際大会です。 ダナン市ピックルボール連盟が中心となり、市内各所のコートを使って開催されます。
ピックルボール自体、世界的に急成長しているラケットスポーツです。 この規模の国際大会をアジアで最初に開催する都市に選ばれたこと自体が、 ダナンが単なる観光地ではなく国際イベントを誘致できる都市へと変わってきている証拠だと感じています。 大会期間中に訪れれば、いつもと違う熱気のダナンに出会えるはずです。
ただし、伸びの裏にある課題も
一方で、正直に触れておきたい懸念もあります。ダナンの5つ星ホテル市場では供給過剰の兆しが出始めており、差別化戦略が求められる状況になっています。 国際チェーンの参入が相次ぐということは、それだけ競争が激しくなるということでもあります。 「勢いがあるから安心」ではなく、「勢いがあるからこそ、今の姿がずっと続くとは限らない」という見方も持っておいた方がいいと感じています。
今、行っておく意味
ハワイも、今のような世界的リゾートになる前は、開発途上の一地域でした。ダナンが同じ道をたどるかは誰にも分かりませんが、 少なくとも今のダナンは、都会とビーチが同居する独特のバランスを保ったまま、急速に成長している真っ最中の街です。 この「変わっていく途中」の空気を体感できるのは、今だからこその面白さだと思っています。